ブロンプトン号四方山話「ソファーサドル」セラアナトミカは本当に乗り心地抜群なのかを検証 ブルプロとの比較と装着時の注意点も解説
緊急事態宣言が延長されて益々キャンプに行かれないsolosotocamp管理人のサトシンです。
このところブロンプトン号の記事ばかりのですが、もうしばらく続きそうです。
さて、シンプルなイギリス車のブロンプトンには、やはり革サドルが似合います。
しかも、同じイギリス製の革サドル「ブルックス」を装着するのが、ほぼセオリーです。
管理人も「ブルックス チームプロ」通称ブルプロと呼ばれる革サドルを装着していたのですが、4年ぶりに再開した自転車ポタ散歩では、ブルプロはあまりにも硬すぎてお尻が痛い痛い。
そこで、究極的に乗り心地が良いと評判のアメリカ製の革サドル「セラアナトミカ」に換装して約200kmほど走りましたので、はたして本当に乗り心地は良いのか?!、お尻は痛くならないのか?!、を書いてみました。
『目次』
セラアナトミカは乗り心地抜群なのか?!
まずは「ブルックス」と「セラアナトミカ」両社をザックリと紹介
ブルックス Brooks
- 1866年創業の超老舗 創始者はJohn Boultbee Brooks
- ブルックス以前のサドルは木製で硬くて乗り辛かったので馬具から革製のサドルを考案
- 1890年には現在もブルックスの主力サドルとして世界中の自転車乗りから親しまれているモデル「B17」を発売
- 現在もすべて職人の手作りで100年以上前からの革サドルを生産しているが、時代に合った軽量の新素材のサドルもリリースしている
- サドル以外にもバッグやグリップなども生産
管理人は以前にブロンプトン以外の小径車にもブルックスサドルを装着していましたが、馴染めば乗り心地も良くなるし、何よりも雰囲気が素晴らしいので今でも大好きなサドルです。
セラアナトミカ Selle Anatomica
- 2007年にUSAにて創業 現在はウィスコンシン州の工場にい手作りされている
- 「THE SLOT(スロット)」というサドル中央の穴が特徴で、これが漕ぐ動作と連動して座面が左右に動くことでお尻にかかるストレスを軽減する
- ブルックスにも穴開きサドルがあるが、ブルックスのそれは前立腺へのダメージを減らす目的だが、セラアナトミカはあくまでも乗り心地の向上追求のため
- サイクリストの体重別にシリーズ化されていたり、革部分だけを張替えできるモデルなど、革新的な試みをしている。また革サドル以外にカーボン等を使用した製品もある
ブルックスの中でも硬いと評判のブルプロの尻痛が原因で「世界で最も快適なサーリング革サドル」と言われるセラアナトミカに換装しましたが、実際にセラアナトミカは抜群に快適です。
以下に比較写真等を交えながらブルプロとセラアナトミカの違いを書いてみましょう。
因みに管理人のセラアナトミカは体重が86kgまでで、革の張替え可能な「X2」と言うモデルです。
写真で比較
比較写真を載せますが、ブルックスはブルプロなので、一般的なB17よりも幅が狭いです。
全長
- セラアナトミカ 約28.5cm
- ブルプロ 約28cm
幅
- セラアナトミカ 約17cm
- ブルプロ 16.2cm
重量
- セラアナトミカ 実測 439g
- ブルプロ 実測 541g
まとめ
管理人の私見では下記のような感じです。
- カッコ良さで言ったらブルプロの圧勝。大鋲(革とフレームを止めている鋲が大きい)もクラッシック感満載で最高。
- しかし、乗り心地はセラアナトミカの完全な圧勝。最初からまったくお尻が痛くなりません。ブルプロは管理人の乗り方では馴染むまで数年はかかりそう。
- 耐久性はブルプロが数段上でしょう。何しろ硬さが違い過ぎます。セラアナトミカの2シリーズは張替え可能ですが、管理人の乗り方では多分張替えるまでには至らないでしょう。
- セラアナトミカX2は穴開き部分以外に座面を止めている先端部分もフローティング機構になっていて、微妙に左右に動きます。これも脚の動きに連動して乗り心地に寄与しているのかもしれません。
- セラアナトミカは「ウォーターシェッド」と言う水濡れに強い加工がされているが、完全防水ではありません。
まぁ、カッコと雰囲気はブルプロの圧勝ですが、乗り心地はセラアナトミカの圧勝なので、どちらを選択するか悩ましいですが、やはり尻痛が酷いと乗るのが億劫になってしまうので、管理人はセラアナトミカを選びました。
ただし、またいずれはブルプロにも乗りたいと思っているので、密かに仕舞っておこうかと思ってはいますが・・・。
セラアナトミカをブロンプトンに装着するときの注意点
「1」と「2」のシートクランプへの装着位置の違い
セラアナトミカには体重に対応する「H」と「X」シリーズがあり、また革部分の張替えの可否で「1」と「2」シリーズがありますが、ブロンプトンに装着する時に絶対に注意すべきことがあります。
それは革部分の張替えができる「2」シリーズを選ぶことです。
「1」と「2」ではフレームの形状が違い、「1」はフレームのシートクランプへの装着部分の長さが短くてサドルの中央部分でしか取り付けができないので、ブロンプトンだとサドル自体が後ろ側に出っぱるような感じになってしまいそう。
「2」シリーズしか装着したことがないので、厳密にどの程度違うかはわかりませんが、写真が見る限りでは、多分上記のような装着位置になると思いますので、実物を確認しないでの購入はご注意下さい。
シートクランプへの装着時の隙間に注意
また、シートクランプの上下を通常の向きで装着すると、乗った時にシートポスト先端がサドルの裏に当たってしまいます。
これは穴開きによって乗った時のサドルの沈み込みが大きいためで、冒頭の写真のようにゴムワッシャーを追加して隙間を確保するか、シートクランプを上下逆さまに装着しないと、シートポストが"微妙な部分"に刺さります?!。
これもご注意下さい。
あとがき
セラアナトミカとブルプロの比較をしてみましたが、やはりイギリス車のブロンプトンにはイギリス製のブルックスを似合うと思います。
その方がクラッシック感もあり、スタイルも違和感なく見えます。
しかし、ブルプロは管理人の現在の"自転車尻"では、とてもじゃないですが長距離は乗れません。
"自転車脚"と共に"自転車尻"ができたら、またブルプロに換装する日も来るかもしれませんが、当分はセラアナトミカで気楽に乗ろうと思います。
何しろブルプロだとレーサーパンツを穿かないと辛いですが、セラアナトミカだと普通のパンツでまったく問題なく乗れます。
イギリス車にアメリカ製のセラアナトミカ、若干の違和感はありますが、尻痛には敵いません。
それと、あまり乗っている人がいないので、希少と言う意味でもセラアナトミカ、案外と良い選択かもしれませんね。
ソファーの乗り心地、セラアナトミカ、万歳です。
なお、最近はセラアナトミカX2、ブルプロ共に手に入り難くなっているようですので、折衷案と言う訳ではありませんが、ブルックスB17の穴あきサドル、インペリアルモデルのAmazonサイトを参考に貼っておきます。
ブルプロよりはぜんぜん乗りやすいと思いますし、スタイルも伝統のあるブルックススタイルなので、管理人もセラアナトミカが手に入れる前は第一候補にしていました。
良いサドルだろうと思います。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。