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快適使用温度から考える寒がりなあなたにピッタリなシュラフはどのシュラフ

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【管理人のメインシュラフ。モンベルダウンハガー800#2】

ソロでソト遊び、ソロキャンプ歴4年、通算キャンプ歴20年以上の、ソロソトキャンプ管理人のサトシンです。

このブログはソロキャンプと旅や街歩きなどを発信していきたく開設しました。

ソロキャンパーとしては初心者ですが、少しでも管理人の経験が皆さんのお役に立てれば幸いです。

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前回までテントについて考えてみましたので、今回は大切な安眠に欠かせないシュラフについて考えてみましょう。

 

皆さんはシュラフの購入の時に何を優先しますか?

テントと同じくシュラフも千差万別で、価格も安価な物から超高級な物くまでたくさんあります。

シュラフを選ぶ上で気掛かりや疑問に感じることは、だいたい下記のようなことだろうと思います。

  • 「シュラフってダウンと化繊があるけれど、どっちが良いの?」
  • 「シュラフで寝て本当に寒くないの?」
  • 「気温が何度くらいまでならばシュラフで寝られるの?」
  • 「使用できるクラスや重さはどれくらいの物を選べば良いの?」

などなどいろいろな疑問があると思います。

 管理人もソロキャンプを復活する時に、テントと共に悩みに悩んだのがシュラフでしたが、2005年に統一された使用温度の目安、ヨーロピアンノーム規格を参考に選ぶことにしました。

 

以下にそのヨーロピアンノーム規格と実際に選んだ理由を説明していきます。

この記事を読んでいただくと、寒い時期でも、地域でも、快適に安眠できるシュラフが見つけられます。

 

では、書いていきますが、最初に結論を書いてしまうと

『選ぶべきシュラフは、実際の気温よりも-5℃~-10℃低い温度に対応する快適使用温度(ヨーロピアンノーム規格)設定のダウンシュラフ』

となります。

ちょっとわかりにくいですが、その理由などを考えていきましょう。

 

 シュラフの選びかた

シュラフを購入する時に一番悩むのは、中綿の種類や重さ、快適温度、価格などたくさんの選択肢がありすぎて、どのようなシュラフを選べば良いのか、イマイチ決められない、と言こともあると思います。

 

基本的にどのようなシュラフでも使用温度域が合っていれば問題ありませんが、中綿がダウンなのか化繊なのかによって、ザックリと言うと下記のようなメリットデメリットがあります。

 

ダウンシュラフ 

メリット
  • パッキングサイズも小さく軽いのが何よりのメリット
  • 化繊の性能が上がっているとは言え、素材的には今だに最高なので暖かい 
デメリット
  • 価格が高い(コスパの良い製品もありますが)
  • 雨や結露などの濡れに弱い
  • 気軽な洗濯などが難しい
  • 稀に動物臭が指摘される製品もある
  • 人によってはアレルギー反応も考慮する必要がある(かも)

 化繊シュラフ 

メリット
  • 価格が安い
  • 濡れにも強い
  • 気軽に洗濯できるので清潔をたもちやすい
  • 匂いやアレルギー対するリスクが少ない
デメリット
  • パッキングサイズが大きく重い
  • ダウンに比べれば同重量ならばやはり暖かくない(と思う)
まとめ

単にメリットデメリットはまったく逆だと言うだけですが、例えばオートキャンプでしたら、パッキングサイズも重さもそれほど気にする必要がないので、使用温度域が合っていれば、どのようなシュラフでも問題ありません。

しかし、徒歩キャンプがメインの管理人には、パッキングサイズと重さがとても重要なので、ダウンシュラフの一択です。

ですので、この記事はダウンシュラフについて書いています。

 

そして、実は中綿の種類とともに慎重に選ばなければいけないのが、使用温度域、特に快適使用温度と言うものです。

では、下記でその快適使用温度を考えてみましょう。 

 

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【初夏の奥日光湯ノ湖。高原が一番さわやかでキャンプには快適な季節ですね】

快適使用温度とは

カタログやネットを見ると、シュラフの使用温度域がいろいろと書いてあります。

例えば最低使用温度-25℃などとうたっている物もありますが、では、実際にその温度まで使えるかと言うと、100%ありえないと言うのが管理人の感覚です。

 

では、選ぶべき基準は何を参考にすれば良いのでしょう。

その一応の目安となる基準が

『快適使用温度(ヨーロピアンノーム規格)』

です。

これはどの温度域までならば

「快適に安眠できますょ」

と言う規格なのですが、では、その快適使用温度(ヨーロピアンノーム規格)について考えていきましょう。

 

ヨーロピアンノーム(EN13537)について

以前は各社がそれぞれの使用温度規格を設けていましたが、ここ数年はこのヨーロピアンノーム規格を採用しているメーカーが増えています。

参考に日本を代表するメーカーのナンガのサイトから、ヨーロピアンノームの解説を拝借して内容を貼らせていただきます。 

  • コンフォート(快適使用温度)
  • リミット(下限温度)
  • エクストリーム

と分類されいいますが、これは言葉は違ってもモンベルなども同じ規格を採用しています。

そして、上記の分類の中で、一番参考にするべき温度下記の中で絶対にコンフォート(快適使用温度)です。 

 

『コンフォート(快適使用温度)』

  • 一般的な成人女性が寒さを感じることなく寝ることができる温度域とされています(快適使用温度)。(一般的に女性は男性よりも寒さを感じやすいので約5℃程度高く使用温度を算出しています)

『リミット(下限温度)』

  • 一般的な成人男性が寝袋の中で丸くなり、8時間寝られる温度域とされます(下限温度)。これよりも低い温度は、リスクのある温度域となります。

『エクストリーム温度』

  • 一般的な女性がスリーピングバックの中でひざを抱えるくらい丸くなった状態で6時間までなら耐えられる温度域とされます。体は震えを起こすことで熱をつくりだそうとし、基礎代謝量が増えます。なお、この温度域で使用すると低体温症になる恐れがあり、非常に危険です。

 

となっていますので、例えば快適使用温度0℃のシュラフならば、だいたい0℃位ならば快適に眠れると考えてしまいがちですが、実はここに"落とし穴"があります

もちろんメーカーが"落とし穴"を仕掛けている訳ではなく、ヨーロッパ人の基準なので、日本人との耐寒性の差に理由があるのです。

 

ヨーロピアンノームの"落とし穴"

 コロナ禍なので昨年は外国人の方は減りましたが、それ以前は例えば上高地などの山岳キャンプ場にもたくさんのヨーロッパからの外国人の方が来ていました。

10月末から11月にかけての上高地だと、だいたい昼間の日向(ひなた)で15℃前後、夜間明け方だと0℃以下にもなりますが、管理人が昼間でも寒くてダウンを羽織るくらいの気温の中、彼らヨーロッパ人はTシャツに短パンなどと言う信じられないような軽装で

「それほど寒くないょ~」

と言います。

そうです、彼らヨーロッパ人は基本的に圧倒的に寒さに強いのです。

その彼らの耐寒性を基準に考えられているヨーロピアンノームの快適使用温度を真に受けると、実際にはかなり寒くて痛い目をみます。

(こんな感じ↓↓)

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【10月末の上高地小梨平キャンプ場にて。朝06:09、テント内で1.1℃、外気温-2℃ほど】

この時の装備は下記ですので、参考までに。

  • テント モンベル クロノスドーム2型
  • シュラフ モンベル ダウンハガー800 #2 (快適使用温度0℃)
  • マット サーマレスト プロライトプラス女性用 (R値3.9)

(実はマットの性能によって体感温度は全然違いますので、それはまた別の機会に書きます)

テント内気温1℃でこの装備でアンダーウェアとダウンジャケットとダウンパンツ着用でもかなり寒く、使い捨てカイロを足先に入れて、なんとか眠れる感じでした。

もちろん、体感温度は個人差がとても大きいし、管理人はもう歳で新陳代謝が落ちていて寒がりなので参考程度にしかなりませんが 、以前の山岳キャンプ用テントの記事で書いた、上高地に通って20年のベテラン氏に

「この時期(10月末)だと快適使用温度-5℃〜-10℃位のシュラフじゃないと厳しいょ~」

とアドバイスをもらいましたが、まったくその通りだなと思いました。

 

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【10月末の上高地。冠雪した穂高連峰とカラ松の紅葉が美しいですが、寒さも厳しくなってきます】


『以前の山岳キャンプ用テントの記事はこちら』

 

選ぶべきシュラフは

ヨーロピアンノームの快適使用温度は、寒さに強いヨーロッパ人を基準にしているので、寒さに弱い人がこれを鵜呑みにすると、まったく寒くて眠れないと言うこともありえます。

一泊だけでしたら、多少眠れなくても我慢してやり過ごすことも可能ですが、何泊もするようなキャンプだと、とても耐えられないことにもなりかねません。

もちろん、使い捨てカイロや湯たんぽなどを使って凌ぐことはできますが、それでもやはり全体的には寒いのが本音です。

そこで結論としては

『選ぶべきシュラフは、実際の気温よりも-5℃~-10℃低い温度に対応する快適使用温度(ヨーロピアンノーム規格)設定のダウンシュラフ』

となります。

例えば

  • 快適使用温度0℃設定のシュラフならば、実際に快適に眠れるのは5℃位まで
  • 快適使用温度-5℃設定のシュラフならば、実際に快適に眠れるのは0℃位まで

と考えると良いと思います。

本当のことを言えば、-5℃までの対応では多少心許無くて、-10℃までは対応できるシュラフにしたいところですが、最低でも-5℃は確保したいです。

実際に管理人のメインシュラフの快適使用温度0℃のモンベルダウンハガー800#2ならば、5℃位までは快適ですし、0℃前後でもダウンウェアー着用やカイロ使用などで頑張れば何とかなりますが、これ以下になるとちょっと厳しいかなと感じています。

 

まとめ 

化繊かダウンかは価格の違いも大きいので悩むところですが、それでもパッキングサイズが小さく軽量で暖かいダウンシュラフを選んだほうが、絶対に後悔は少ないと思います。

そして快適使用温度は想定している気温よりもワンランク上のモデルをお薦めします。

ただし、暖かいシュラフはそれだけダウンの量が多いので、かなり大きく重くなりますので、そこのバランスは大切です。
 

あとがき

自分の使い方に合ったテント選びはとても楽しくもあり大変でもありますが、シュラフ選びも、快適な睡眠をとって翌日の行動に備えると言う意味では、とても大切です。

暑いぶんにはどうとでもなりますので、とにもかくにも寒い時の使用を想定して、対応温度に余裕のあるシュラフを選ぶことをお薦めします。

 

 

さて、この記事はザックリとしたシュラフ選びの参考にと思い書いてきましたが、皆さんの最適なシュラフが見つかると良いですね。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。